2016.04.12 新卒採用 古典を読むのが苦しいのなら教科書がオススメ
こんにちは!新人山崎です。ビ・ハイアで働きたいという人の中には、アニメゲームマンガ業界に貢献したいという方が殆どだと思いますが、アニメゲームマンガが好きなだけではビ・ハイアで働くことは辛いと思います。ビ・ハイアは月100冊の読書を実践しています。オフィスにある2万冊の蔵書の中、あるいは自分が持っている本から、小説・漫画・雑誌を覗いて最低100冊を目指します。今読書が好きである必要はありませんが、習慣として身についていたり、活字を読むことが苦ではないという方の方が向いているでしょう。
ビ・ハイアに応募される方の中にも、今から読書とりあえずしてみるか、と始めてみると面白くなってハマってしまったという人もいらっしゃると思います。読書が楽しくなり始めた人は、是非古典に挑戦してみてください。古典はあらゆる書籍における論理、理論の根源です。私も大学時代の知識が完全に抜け落ちているものも多く、また古典を読み始めています。現在新しく提供される知識ばかり読んでいても、読んでいない人よりは様々なことを思考できるようになるので人生が楽しくなるとは思いますが、展開される論理、理論の根源にも目を向けてみてください。さらに物事を深く見極められるようになる……かもしれません。でも、いざ古典を読もうとしても「眠くなる」「難しい」「なかなか読み進められない」という方も多いと思います。そこでオススメなのが、高校の教科書です。
教科書でざっくりおさらい
佐藤優さんの「読書の技法」では、高校までの基礎的な学力が無ければ社会人として何かを考察する、あるいは読書をする上で支障が出てくるということが書いてあります。ごもっともな話ですよね。国語や英語が今ひとつだったら文章を読むことは出来ませんし、数学や理科系の科目が理解できなければ理工学系の本を読んでもチンプンカンプンです。そして社会科学系の知識が無ければ、政治経済、思想の本を読んでも何が何だか分かりません。認知科学者の苫米地英人さんも、「人間は知っていることしか認識できない」と多くの著作の中で主張している通り、人間は知っている知識を使って新しい知識を理解します。その基礎体力的な部分が未発達のままだと、本を読んでも理解ができなかったり、また理解できたとしても相当な時間がかかるのです。そこで役立つのは教科書。今回は「古典を読むことが苦しい」という人向けの記事なので、社会科学系の教科書、特に「歴史」「政治経済」「倫理」の教科書について書かせて頂きます。
歴史を知ることは古典を読む上で役に立つ
「歴史を学んだって役に立たないし、面白く無いからやらなくていいや」「受験のための科目だし」と歴史という科目を蔑ろにしていた、あるいは現在蔑ろにしてしまっている方もいらっしゃると思います。かくいう私もその口でしたが、ビ・ハイアで働くことになってから大後悔をしています。歴史は古典を読む上で非常に役に立つ知識です。時代背景というのは古典が書かれた理由に直結することが有ります。特に宗教の誕生、ルネッサンス期の学問の隆盛、民主化の動きの背景や、近代日本政治と戦後、高度経済成長期の知識は猛烈に役に立ちます。歴史上での転換期は問題意識や課題が山積みの時代です。当然啓蒙活動なども活発化します。古典を読む上ではその背景を知っておくことによって、書物の内容と結びつきやすくなり、記憶の質や記憶するスピードが早くなります。私は山川出版社の「世界史B」と近代以降の歴史がまとまった「日本史A」の教科書を読んだりします。まだ全然覚えてないですが、読んでいる古典と照らし合わせながら読んでみると、入ってくる内容が違うように思います。おすすめです。
哲学の基礎的な知識は倫理の教科書
哲学はすべての学問の始発点です。どの学問領域も突き詰めていくと、具体的で専門的な事象を扱っていたとしても、煮詰まれば抽象的な哲学的思索に答えのヒントを求めることになると思います。哲学は難解な書物も多いですが、まずは準備運動で高校倫理の教科書を読んでみてください。高校の頃に倫理の時間が面白くなくて投げてしまい、今になって哲学分野に興味関心を持った!という人であれば、尚更読んでいただきたいです。歴史の科目よりも思想に関して詳しく、そして高校生でも分かるように説明されている倫理の教科書は、非常に重宝します。有名な著者が「結局この人は人生を通して何を伝えたかったのか」ということをざっくりと理解できるのでおすすめです。ベンサムは功利主義、ニーチェはニヒリズム、デカルトは二元論という具合で、頭のなかに認識の繋がりが簡単にできるようになります。この点はビジネス本ライクの哲学本よりも優れている点です。実際の古典を読む前に、その著者固有の主張を知っておくことで、難解な著作の理解を深めることができると思います。
政治経済は生きる上でも役に立つ
近代政治、近代経済についての知識は、古典のみならず現在発売される新刊のノンフィクションを読む時などにも非常に重要な知識です。政治経済は歴史に比べて分量が少ないため、受験のための科目として捉えられがちですが、その実身につけておけば非常に役に立つ知識になります。マルクスが主張した計画経済って何?という質問に、わかりやすくソラで言える人は社会人でもなかなかいないと思います。ここで高校の教科書を少し引用してみましょう。
(引用開始)
マルクスは、すべての財は究極的には労働によって生産されるのだから、生産された価値はすべて労働者のものとなるべきであると考えた。そのため、それをさまたげ搾取の原因となっている資本や土地の私有を禁じ、社会全体の所有にして(私有財産制の否定、生産手段の公有化)、資本家と地主階級をなくし、労働者階級を豊かにしようとした。そして、市場に変えて政府・中央計画当局に、何をどれだけ生産し、それをどのように分配するか、の決定を委ねようとした(計画経済)
山川出版社 『東学版 政治・経済』
(引用終わり)
このくらいのレベルでざっくりとおさらいが出来ます。私は山川出版社の「詳説・政治経済」をたまに読み返して、うんうん、こういうことだったよなということを再確認するのに使います。会話の中での説明だったら、この程度の認識を持っているだけでも資本主義と社会主義について話すことはある程度できるでしょう。
教科書パワー恐るべし
教科書は古典の読書を手助けするツールとしては、最高クラスに分類されると思います。思想哲学の歴史、政治学、経済学のざっくりとしたおさらいをすることは、基礎がしっかりしていない状態でケインズなどを読み、木を見て森を見ず迷ってしまうことを防いでくれることでしょう。社会科学系の教科書は、山川出版社がおすすめです。Amazonで買うよりも公式サイトや教科書販売所などで購入するほうがとても安いです。倫理の教科書は450円ほどで買えました。歴史の教科書は分厚いですが、倫理や政治・経済は200ページほどですから、たくさん本を読んでいる方に取ってみれば楽々こなせる分量です。しかし、重要なエッセンスが濃縮されていますので、噛みしめて読んでみてください。古典読むのが苦手だけど、しっかりと知識を身に着けたい!という方の自主学習の助けになることは間違いありません!
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ビ・ハイアに応募される方の中にも、今から読書とりあえずしてみるか、と始めてみると面白くなってハマってしまったという人もいらっしゃると思います。読書が楽しくなり始めた人は、是非古典に挑戦してみてください。古典はあらゆる書籍における論理、理論の根源です。私も大学時代の知識が完全に抜け落ちているものも多く、また古典を読み始めています。現在新しく提供される知識ばかり読んでいても、読んでいない人よりは様々なことを思考できるようになるので人生が楽しくなるとは思いますが、展開される論理、理論の根源にも目を向けてみてください。さらに物事を深く見極められるようになる……かもしれません。でも、いざ古典を読もうとしても「眠くなる」「難しい」「なかなか読み進められない」という方も多いと思います。そこでオススメなのが、高校の教科書です。
教科書でざっくりおさらい
佐藤優さんの「読書の技法」では、高校までの基礎的な学力が無ければ社会人として何かを考察する、あるいは読書をする上で支障が出てくるということが書いてあります。ごもっともな話ですよね。国語や英語が今ひとつだったら文章を読むことは出来ませんし、数学や理科系の科目が理解できなければ理工学系の本を読んでもチンプンカンプンです。そして社会科学系の知識が無ければ、政治経済、思想の本を読んでも何が何だか分かりません。認知科学者の苫米地英人さんも、「人間は知っていることしか認識できない」と多くの著作の中で主張している通り、人間は知っている知識を使って新しい知識を理解します。その基礎体力的な部分が未発達のままだと、本を読んでも理解ができなかったり、また理解できたとしても相当な時間がかかるのです。そこで役立つのは教科書。今回は「古典を読むことが苦しい」という人向けの記事なので、社会科学系の教科書、特に「歴史」「政治経済」「倫理」の教科書について書かせて頂きます。
歴史を知ることは古典を読む上で役に立つ
「歴史を学んだって役に立たないし、面白く無いからやらなくていいや」「受験のための科目だし」と歴史という科目を蔑ろにしていた、あるいは現在蔑ろにしてしまっている方もいらっしゃると思います。かくいう私もその口でしたが、ビ・ハイアで働くことになってから大後悔をしています。歴史は古典を読む上で非常に役に立つ知識です。時代背景というのは古典が書かれた理由に直結することが有ります。特に宗教の誕生、ルネッサンス期の学問の隆盛、民主化の動きの背景や、近代日本政治と戦後、高度経済成長期の知識は猛烈に役に立ちます。歴史上での転換期は問題意識や課題が山積みの時代です。当然啓蒙活動なども活発化します。古典を読む上ではその背景を知っておくことによって、書物の内容と結びつきやすくなり、記憶の質や記憶するスピードが早くなります。私は山川出版社の「世界史B」と近代以降の歴史がまとまった「日本史A」の教科書を読んだりします。まだ全然覚えてないですが、読んでいる古典と照らし合わせながら読んでみると、入ってくる内容が違うように思います。おすすめです。
哲学の基礎的な知識は倫理の教科書
哲学はすべての学問の始発点です。どの学問領域も突き詰めていくと、具体的で専門的な事象を扱っていたとしても、煮詰まれば抽象的な哲学的思索に答えのヒントを求めることになると思います。哲学は難解な書物も多いですが、まずは準備運動で高校倫理の教科書を読んでみてください。高校の頃に倫理の時間が面白くなくて投げてしまい、今になって哲学分野に興味関心を持った!という人であれば、尚更読んでいただきたいです。歴史の科目よりも思想に関して詳しく、そして高校生でも分かるように説明されている倫理の教科書は、非常に重宝します。有名な著者が「結局この人は人生を通して何を伝えたかったのか」ということをざっくりと理解できるのでおすすめです。ベンサムは功利主義、ニーチェはニヒリズム、デカルトは二元論という具合で、頭のなかに認識の繋がりが簡単にできるようになります。この点はビジネス本ライクの哲学本よりも優れている点です。実際の古典を読む前に、その著者固有の主張を知っておくことで、難解な著作の理解を深めることができると思います。
政治経済は生きる上でも役に立つ
近代政治、近代経済についての知識は、古典のみならず現在発売される新刊のノンフィクションを読む時などにも非常に重要な知識です。政治経済は歴史に比べて分量が少ないため、受験のための科目として捉えられがちですが、その実身につけておけば非常に役に立つ知識になります。マルクスが主張した計画経済って何?という質問に、わかりやすくソラで言える人は社会人でもなかなかいないと思います。ここで高校の教科書を少し引用してみましょう。
(引用開始)
マルクスは、すべての財は究極的には労働によって生産されるのだから、生産された価値はすべて労働者のものとなるべきであると考えた。そのため、それをさまたげ搾取の原因となっている資本や土地の私有を禁じ、社会全体の所有にして(私有財産制の否定、生産手段の公有化)、資本家と地主階級をなくし、労働者階級を豊かにしようとした。そして、市場に変えて政府・中央計画当局に、何をどれだけ生産し、それをどのように分配するか、の決定を委ねようとした(計画経済)
山川出版社 『東学版 政治・経済』
(引用終わり)
このくらいのレベルでざっくりとおさらいが出来ます。私は山川出版社の「詳説・政治経済」をたまに読み返して、うんうん、こういうことだったよなということを再確認するのに使います。会話の中での説明だったら、この程度の認識を持っているだけでも資本主義と社会主義について話すことはある程度できるでしょう。
教科書パワー恐るべし
教科書は古典の読書を手助けするツールとしては、最高クラスに分類されると思います。思想哲学の歴史、政治学、経済学のざっくりとしたおさらいをすることは、基礎がしっかりしていない状態でケインズなどを読み、木を見て森を見ず迷ってしまうことを防いでくれることでしょう。社会科学系の教科書は、山川出版社がおすすめです。Amazonで買うよりも公式サイトや教科書販売所などで購入するほうがとても安いです。倫理の教科書は450円ほどで買えました。歴史の教科書は分厚いですが、倫理や政治・経済は200ページほどですから、たくさん本を読んでいる方に取ってみれば楽々こなせる分量です。しかし、重要なエッセンスが濃縮されていますので、噛みしめて読んでみてください。古典読むのが苦手だけど、しっかりと知識を身に着けたい!という方の自主学習の助けになることは間違いありません!
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このブログを書いた人
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山崎 翔太郎 » 詳細プロフィール
FF5の発売日に生まれたレトロゲーマー。ファミコン、スーファミが大好き。いつか自分専用のレトロゲーム博物館を作りたいと思っています。ゲームサウンドをこよなく愛し、自身も音楽制作を嗜む。アニメゲーム漫画以外ではB級映画やSFも好きです!!