2016.02.05 ビ・ハイア平田 動脈瘤 破裂の恐れがあります、と先週通告されて仕事と人生について考えた
こんにちは、ビ・ハイアの平田です。ちょうど1週間前の今日、ほぼ死亡宣告を医者から受けてました。この記事は1週間前、私が死ぬかもしれない、という診断を受けた事をきっかけに『仕事って何だ?人生って何だ?』と考えたことについての記事です。ビ・ハイアに応募する皆さんが『仕事とは何なのか?』について考えるきっかけになれば幸いです。
最初のきっかけは、頭のたんこぶ
話は少し戻って1月の中旬。私はアポの帰りに何も無いところで転んで、頭をしたたかぶつけたんです。小学生かという理由で頭に大きいたんこぶを作ったのですが、あまりに強く打ったので社長に相談して休み時間をもらい念のため医者へ。
基本は何の異常も無さそうだが、ごくまれに脳内で内出血を起こす場合もあるから、心配があれば1〜2週間後にMRI検査を受けにおいで、ということでした。大袈裟だろうと思いつつも、まァ経験として・・・と思って受けたのが先週金曜日。どうせ結果は何てこと無いだろうと思っていたら、案の定「内出血は全然ありませんね」という結果でした。
しかし予想外だったのはその後の言葉。「・・・なんですけど、実は・・・」と続き、「偶然見つけてしまったんですが、こちらに動脈瘤らしきものが見えるんですね」と、MRIの写真と共に言われました。「動脈瘤は、動脈の一部が膨らんでしまっている状態を言います。普通、自覚症状はありません。原因も不明です。
ただしこれが破裂すると、くも膜下出血を発症します。」くも膜下については、私の好きなアーティスト(星野源)が以前かかっていたので少しだけ知っていました。とにかくひどい頭痛が起きるという事と、しばらくの入院を余儀なくされます(globeのKEIKOが闘病している病気ですね)。しかし詳しく調べてみると、くも膜下出血になった場合5割は死に至り、3割に後遺症が残り、残り2割だけが問題なく復帰できるという、かなり深刻な病気でした。
「とはいえ、この動脈瘤が破裂寸前の大きさであるかも不明ですし、そもそも本当に動脈瘤かも専門医に見てもらう必要があるため、一度こちらで預かります。週明けの月曜日にまた来て下さい。」そう言われて診察終了。最後に「気をつける事はありますか?」と聞いたのですが「特にないです」と言われてしまったので、私がすることは我が身の心配だけになりました。
突然来る「いつ死ぬかわからない」状態
これまで、命に関わる状態になったことは無く29年生きてきた身です。身体に関する不満と言えば正月太りくらいだった所に、突然舞い込んだ死の予報。青天の霹靂とはこのことです。その日は曇天で、途中から雨が降ってきました。寒くてイヤでも気分が落ち込みます。
調べれば調べるほど気休め程度の情報しか出てこない。「動脈瘤が破裂するのは年間たった1%」というデータを見たって、そもそも動脈瘤を持っていなければ0%なわけです。「日本人の100人に1人が動脈瘤持ちと言われる」というデータを見た中で、その内破裂する1%がどれほど少ない数か?全然慰めになりません。
お酒も飲まない、タバコも吸わない。夜はちゃんと寝てるし、ご飯だって好き嫌い無く食べてるのに、何でこんなことにならなきゃいけないんだ???怒ったり悲しんだりする気力も湧かない。今までどうでも良かった人や風景が突然失われてもう会えないのかもしれないと思うと、どんなつまらないやり取りも、ネット上でのゴシップニュースも、愛しくなるくらいでした。当時はまだベッキーのニュースで世の中が沸き返っていましたが、そんな風に騒ぎを起こしていても彼女は生きてるだけマシじゃないかと思ったのを覚えています。私は今この瞬間にも、この場所や、気になっている漫画の続きや、友達との約束や、将来の生活が全部闇に帰すかもしれないのに、と。
死の隣で考えたこと
何をしていても医者の言葉が気になります。今何が起きてしまったら致命的なのか、今後何が起こり得るのか。誰かに無責任にでも「大丈夫だよ」と言って欲しかったけれど、確定もしていない状況で自分のような立場の人間が軽々と相談するのは迷惑になります。(とりあえず、社長には直ぐ報告しました。)
後悔もありました。いつもどうでも良いニュースとか、ネットサーフィンやっていた時間がどれだけ無駄か。時間の無駄と言うより人生の無駄か。今から、いつ破裂するかわからない爆弾を頭に抱えたまま、何か世の中に残す事はできるのか?私はまだまだやりたい事がある。何も成してない。痛烈に感じました。それに、そもそも私が世界に何か残したとして、世界はそれでも1日1日と進んで私を忘れ、新しい命が毎日作られていくというのに、何か作る意味なんてあるんだろうか?答えが出るはずの無い思索でした。
死はいつも隣り合わせを実感した
死とはいつでも隣り合わせだよ、とはよく言いますが、それは常套句として知られているだけであって心から実感することはありません。しかしたった10分のMRI検査で、死について突然思いしらされるとは考えもしませんでした。
本当にいつだって死は訪れうるし、世の中には私より年上の人が沢山いて私より不健康な生活をしている人も沢山いるのに、何で8割方どうにもならないような病気の元を抱えて生きていかなければ、または死ななければならないんだろう?という疑問の中、仕事をして、メールを送り、いつも通りにしていました。今後家族を持った時に子供を持つことはもう絶望的なんじゃないか。こうしている今にも突然倒れてしまうのでは無いか。正直、心配は尽きません。そうして月曜日が来ました。
月曜日の診察
月曜日の診察は夕方でした。行くのがイヤなような、でも早く聞いてしまいたいような、とりあえずもう結果が最悪なら最悪で早く医者に任せよう、ああ一体いくらかかるんだろう。とはいえ早期発見できただけでもたんこぶ作って良かった・・・などと思いながら行ったのを覚えています。
診察は2分でした。「専門医に診てもらいましたが、今回はこの部分、動脈瘤では無いと結論づけました。」・・・おしまい。・・・・・・え?・・・・・・あ、・・・え?・・・・・・あっそう・・・????・・・・・・。。。
そう。結論として「動脈瘤」は誤診(?)だったのです。最初から結論づけていた訳ではないので誤診という言葉もおかしいのですが、何はともあれ私の頭には何の異常もありませんでした。専門医からの詳細な説明もありましたが、結論は1つです。今の所、くも膜下で死ぬ心配は無し。全く・・・全く迷惑な話です。
死ぬほど死ぬことを心配した60時間
この60時間ほど、どれだけ心配してどれだけ悲しかったかわからないくらいなのに、結局何ともなかったんです。あっそう・・・・・・と脱力、安心すると同時に、この2日とちょっとの間なんだったんだ・・・という怒りのようなものもありましたが、最早ネタにするしかないな・・・と開き直りもしました。まさか社長から「それで1本文章を書いて」と言われるとは思いませんでしたが・・・ハイ。ご心配かけてすみません。
(注 これだけ書くと社長が酷い人に見えます(笑)でも、実際死ぬほど心配してくれたり、診察のための休み時間を柔軟に取ってくれたのも社長でしたからフォローしておきますね!)
という訳で仲の良い友達にはこの流れをLINEで話したりして、「ボーッとしてんじゃないって神様から喝いれられたんじゃないの」とか言われながら、今週も終わろうとしています。
もうこの2日間で1年くらい過ごした気分でした。辛かった!でも、私は今回たまたまでしたが、こんな恐怖の縁で悩んでいる人が、今でも世界中にいるんだと思います。今回は本当に本当に恐ろしい体験だったのですが、あの2日間に感じた「死ぬとしたら」という心持ちは、ちょっと忘れないでおこうと思います。メメントモリですね。
やはり今の仕事に打ち込もうと思った
色々あった日々でしたが、時間を無駄にせず、この仕事、イヤ人生を本気で生きていこう!取り組んで行こう!と決意したここ最近でした。平田は今日も元気に仕事していますので、どうぞお気軽にお仕事関連のお問い合わせを下さいませ。
ビ・ハイアへのお問い合わせは下記からどうぞ
最初のきっかけは、頭のたんこぶ
話は少し戻って1月の中旬。私はアポの帰りに何も無いところで転んで、頭をしたたかぶつけたんです。小学生かという理由で頭に大きいたんこぶを作ったのですが、あまりに強く打ったので社長に相談して休み時間をもらい念のため医者へ。
基本は何の異常も無さそうだが、ごくまれに脳内で内出血を起こす場合もあるから、心配があれば1〜2週間後にMRI検査を受けにおいで、ということでした。大袈裟だろうと思いつつも、まァ経験として・・・と思って受けたのが先週金曜日。どうせ結果は何てこと無いだろうと思っていたら、案の定「内出血は全然ありませんね」という結果でした。
しかし予想外だったのはその後の言葉。「・・・なんですけど、実は・・・」と続き、「偶然見つけてしまったんですが、こちらに動脈瘤らしきものが見えるんですね」と、MRIの写真と共に言われました。「動脈瘤は、動脈の一部が膨らんでしまっている状態を言います。普通、自覚症状はありません。原因も不明です。
ただしこれが破裂すると、くも膜下出血を発症します。」くも膜下については、私の好きなアーティスト(星野源)が以前かかっていたので少しだけ知っていました。とにかくひどい頭痛が起きるという事と、しばらくの入院を余儀なくされます(globeのKEIKOが闘病している病気ですね)。しかし詳しく調べてみると、くも膜下出血になった場合5割は死に至り、3割に後遺症が残り、残り2割だけが問題なく復帰できるという、かなり深刻な病気でした。
「とはいえ、この動脈瘤が破裂寸前の大きさであるかも不明ですし、そもそも本当に動脈瘤かも専門医に見てもらう必要があるため、一度こちらで預かります。週明けの月曜日にまた来て下さい。」そう言われて診察終了。最後に「気をつける事はありますか?」と聞いたのですが「特にないです」と言われてしまったので、私がすることは我が身の心配だけになりました。
突然来る「いつ死ぬかわからない」状態
これまで、命に関わる状態になったことは無く29年生きてきた身です。身体に関する不満と言えば正月太りくらいだった所に、突然舞い込んだ死の予報。青天の霹靂とはこのことです。その日は曇天で、途中から雨が降ってきました。寒くてイヤでも気分が落ち込みます。
調べれば調べるほど気休め程度の情報しか出てこない。「動脈瘤が破裂するのは年間たった1%」というデータを見たって、そもそも動脈瘤を持っていなければ0%なわけです。「日本人の100人に1人が動脈瘤持ちと言われる」というデータを見た中で、その内破裂する1%がどれほど少ない数か?全然慰めになりません。
お酒も飲まない、タバコも吸わない。夜はちゃんと寝てるし、ご飯だって好き嫌い無く食べてるのに、何でこんなことにならなきゃいけないんだ???怒ったり悲しんだりする気力も湧かない。今までどうでも良かった人や風景が突然失われてもう会えないのかもしれないと思うと、どんなつまらないやり取りも、ネット上でのゴシップニュースも、愛しくなるくらいでした。当時はまだベッキーのニュースで世の中が沸き返っていましたが、そんな風に騒ぎを起こしていても彼女は生きてるだけマシじゃないかと思ったのを覚えています。私は今この瞬間にも、この場所や、気になっている漫画の続きや、友達との約束や、将来の生活が全部闇に帰すかもしれないのに、と。
死の隣で考えたこと
何をしていても医者の言葉が気になります。今何が起きてしまったら致命的なのか、今後何が起こり得るのか。誰かに無責任にでも「大丈夫だよ」と言って欲しかったけれど、確定もしていない状況で自分のような立場の人間が軽々と相談するのは迷惑になります。(とりあえず、社長には直ぐ報告しました。)
後悔もありました。いつもどうでも良いニュースとか、ネットサーフィンやっていた時間がどれだけ無駄か。時間の無駄と言うより人生の無駄か。今から、いつ破裂するかわからない爆弾を頭に抱えたまま、何か世の中に残す事はできるのか?私はまだまだやりたい事がある。何も成してない。痛烈に感じました。それに、そもそも私が世界に何か残したとして、世界はそれでも1日1日と進んで私を忘れ、新しい命が毎日作られていくというのに、何か作る意味なんてあるんだろうか?答えが出るはずの無い思索でした。
死はいつも隣り合わせを実感した
死とはいつでも隣り合わせだよ、とはよく言いますが、それは常套句として知られているだけであって心から実感することはありません。しかしたった10分のMRI検査で、死について突然思いしらされるとは考えもしませんでした。
本当にいつだって死は訪れうるし、世の中には私より年上の人が沢山いて私より不健康な生活をしている人も沢山いるのに、何で8割方どうにもならないような病気の元を抱えて生きていかなければ、または死ななければならないんだろう?という疑問の中、仕事をして、メールを送り、いつも通りにしていました。今後家族を持った時に子供を持つことはもう絶望的なんじゃないか。こうしている今にも突然倒れてしまうのでは無いか。正直、心配は尽きません。そうして月曜日が来ました。
月曜日の診察
月曜日の診察は夕方でした。行くのがイヤなような、でも早く聞いてしまいたいような、とりあえずもう結果が最悪なら最悪で早く医者に任せよう、ああ一体いくらかかるんだろう。とはいえ早期発見できただけでもたんこぶ作って良かった・・・などと思いながら行ったのを覚えています。
診察は2分でした。「専門医に診てもらいましたが、今回はこの部分、動脈瘤では無いと結論づけました。」・・・おしまい。・・・・・・え?・・・・・・あ、・・・え?・・・・・・あっそう・・・????・・・・・・。。。
そう。結論として「動脈瘤」は誤診(?)だったのです。最初から結論づけていた訳ではないので誤診という言葉もおかしいのですが、何はともあれ私の頭には何の異常もありませんでした。専門医からの詳細な説明もありましたが、結論は1つです。今の所、くも膜下で死ぬ心配は無し。全く・・・全く迷惑な話です。
死ぬほど死ぬことを心配した60時間
この60時間ほど、どれだけ心配してどれだけ悲しかったかわからないくらいなのに、結局何ともなかったんです。あっそう・・・・・・と脱力、安心すると同時に、この2日とちょっとの間なんだったんだ・・・という怒りのようなものもありましたが、最早ネタにするしかないな・・・と開き直りもしました。まさか社長から「それで1本文章を書いて」と言われるとは思いませんでしたが・・・ハイ。ご心配かけてすみません。
(注 これだけ書くと社長が酷い人に見えます(笑)でも、実際死ぬほど心配してくれたり、診察のための休み時間を柔軟に取ってくれたのも社長でしたからフォローしておきますね!)
という訳で仲の良い友達にはこの流れをLINEで話したりして、「ボーッとしてんじゃないって神様から喝いれられたんじゃないの」とか言われながら、今週も終わろうとしています。
もうこの2日間で1年くらい過ごした気分でした。辛かった!でも、私は今回たまたまでしたが、こんな恐怖の縁で悩んでいる人が、今でも世界中にいるんだと思います。今回は本当に本当に恐ろしい体験だったのですが、あの2日間に感じた「死ぬとしたら」という心持ちは、ちょっと忘れないでおこうと思います。メメントモリですね。
やはり今の仕事に打ち込もうと思った
色々あった日々でしたが、時間を無駄にせず、この仕事、イヤ人生を本気で生きていこう!取り組んで行こう!と決意したここ最近でした。平田は今日も元気に仕事していますので、どうぞお気軽にお仕事関連のお問い合わせを下さいませ。
ビ・ハイアへのお問い合わせは下記からどうぞ
このブログを書いた人
-
平田 悠貴ビ・ハイア株式会社副社長 » 詳細プロフィール
ラクジョブ運営会社で2番目に偉い人で現場で1番偉い人。東京都在住。学習院大学文学部哲学科出身。ラクジョブはこの平田さんがいなかったらもっと前になくなっていたでしょう。アニメをみて、作画が良いと良く感動して泣きます。